製品開発という仕事

機械系出身のエンジニアとして、当社の開発素材を用いた商品設計や開発を行なっています。商品設計について入社前に持っていたイメージは、CADで図面さえ描いて渡せば、あとは現場の方がものを作ってくれる。そんな単純な流れだと思っていたのですが、実際には設計から試作品の製作、量産が軌道に乗るまでのすべてに責任者として携わっていきます。
そのため、図面を読む・描くといった業務だけではなく、製品としての力学評価や統計学を用いた生産性の評価なども行います。異なる部署の人たちとも協力しながら、多岐にわたって取り組んでいくモノづくりの現場は、経験を重ねていくたびに新たな発見があり、とても奥深く興味が尽きません。

部材の開発に興味があったのと、モノづくりに関して幅広くさまざまなことにチャレンジできることから入社を決めました

機械系出身者にとっての
化学系メーカー

機械系の勉強をされている方は、化学系メーカーでの仕事について少しイメージしづらいところがあるかもしれません。私が携わっている商品設計の場合、化学系の出身者が開発した素材を使用して、顧客のニーズに合った商品へとカタチにしていくことがミッションです。
もちろん、設計や試作・量産といったそれぞれの場面で素材についての知識が必要になりますが、その都度分からないところは化学系出身の先輩方に訊きながら理解することで身についていくため心配はいりません。それよりも、材料力学での機械的な評価や引張り試験ではボタンを押せば数値が出てきますが、その背景ではどういった現象が起こっているのかという物理的な部分についても機械系ならではのバックグラウンドや知識があれば、すんなりと業務に入っていけると思います。

設備関係の業務に対しても拒否反応なく入っていけるところは、機械系の強いところではないでしょうか

海外勤務での経験と将来のこと

入社してから最も記憶に残っているのは、新設されてから半年ほどの海外拠点へ赴任した経験です。技術駐在員は私一人だけで、時には営業と同行して顧客先を訪問したり、梱包材の設計や工場の設備を含む、これまで経験のなかった生産面での管理業務も体験しました。海外勤務の最初の1年間は大変だと事前に聞いていたのですが、何事もはじめてのことばかりで、大変さは想像以上でした。自分の知識や経験で対処できないことは、国内の専門部隊はもちろん、他国に赴任している技術駐在員の方など、多くの方々からアドバイスをいただきました。時差もあり大変でしたが、帰国する頃には、新工場の生産量も満足できるレベルまで達しました。そして何よりの財産は、海外へ出なかったら関わりをもつことがなかったであろう人たちと、得難い関係性を築けたことです。
将来的には商品設計や開発だけではなく、原料•設備•生産•品質管理など、モノづくりの工程で必要不可欠な知識を多く身に付け、モノづくりに精通した技術者を目指していきたいです。だからこそ、これからも自ら主体的に行動し、新しいことに挑戦していきます。

アットホームな社風なので、専門分野や赴任地が違っても話しやすい方ばかりで助かりました